先日、家族で那須のアジアンオールドバザールへ行ったんですがふとベトナムの珈琲ドリッパーが目に留まりました。
過去に何度か気にはなっていたんですが何となく手は出していませんでした。
が、折角目に留まって好奇心が沸いたので購入です(笑)。
さて、ベトナム珈琲ですが世間一般的には(本場でも日本でも)とてもブラックでは濃くて苦いのでそのままは飲めないのでコンデンスミルクをたっぷりと混ぜて飲むのがベトナムコーヒーとなっています。
まぁ、現地では確かに流通している安価な豆がそういう豆でしょうから気候も手伝ってそうなったのでしょう。
し・か・し。
此処、日本ではスペシャルティーコーヒーが今や市民権を得てきているのにわざわざロブスタ深入りの豆を使うことも無いわけです。
美味しい珈琲を愉しむには柔軟な考えも必要かと。
云うのはワタクシの主観です(笑)。
ただ、ベトナム風にコンデンスミルクを使う飲み方をするにしても先ずは基本のブラックが美味しければ本当に美味しいベトナムコーヒーになっちゃうと思いませんか?
では、どうすれば美味しい珈琲がベトナム式のドリッパーで出せるのか?
先ずは器具を見てみましょう。
抽出皿、抽出カップ、中蓋、出がらし受け皿。
の4つでシンプルな組み合わせです。
因みにそれぞれの名前があってるかは不明です(笑)。
このドリッパーで珈琲を抽出するには何と2~5分程抽出にかかると云うんです。此処にこのドリッパーで美味しいブラックコーヒーが抽出出来ない鍵が隠されてます。
どうしてそんなに時間が掛かるのか?
此れがフィルターです。
この穴に粉が詰まってお湯が落ちなくなるんですね。
抽出時間が長くなると珈琲成分の出したくない部分がどうしても出てきてしまいます。
なので詰まらないようにこの穴よりも大きめのメッシュで豆を挽きます。
この位、荒々しい感じが良いです。
さらに、
笊に粉を入れて振るいます。
こうして微粉を取り除きます。
因みに当店で使用のフジローヤルR-300は、さほど微粉が出にくいものですが実際に振るってみると、
そこそこ出ます。
因みに豆で
23gこれを挽いて振るって
20gになりました。
此れでおおよそ130cc~150ccの出来上がりが良いでしょう。
贅沢だぜ(笑)。
では、抽出。
カップの上にドリッパーを載せて、中蓋を落として、
後はお湯を注ぐんだ。
因みに湯温は95℃が良いと思います。
先ずは少量のお湯を粉全体に行きわたるようにして30~40秒ほど蒸らします。
後は、グワッとお湯を注ぎましょう。
そうすると、あら不思議?
ドリッパー内に全くお湯が溜まりません。
なので抽出時間は本当にあっという間。
今回使った豆はブラジルのブルボンクラシコなんですがきちんと此の豆の風味が味わえました。
何故、湯温が95℃と高めだったかと云うと荒いメッシュで微粉を取り除いた粉でなおかつドリッパー内でお湯の湯溜まりが出来ないことを踏まえると珈琲成分が短時間でも溶け出しやすいように高温の湯にさらしてあげる、と云う答えが導き出されるからでした。
こうして美味しく飲めるベトナム式のドリッパーのブラックコーヒーで作るコンデンスミルク入りのベトナムコーヒーは本物を軽~く超える美味しさのベトナムコーヒーになっちゃうわけです(笑)。
おしまい
まぁ好みもありますがベトナムコーヒードリッパーはフランスのカフェオレ文化の影響でコンデンスミルクを合わせていますがブラックのカフェ ダーもとても美味しいです。深く焙煎したオイルで黒光りした豆を細かく挽いたものを3分程度時間をかけて抽出すると豆本来のオイル成分も落ちてきて甘みのあるベトナムコーヒー独特の味になります。色々な豆で試しましたがベトナムで買った豆のような味にはなりませんでした。細かすぎると穴に目詰まりしてなかなか落ちないし、大きすぎるとすぐに落ちてコクが出ないし挽き方も重要です。ベトナムの市場で10kgチョンという一番高い品種を買って来ましたがあの豆が懐かしいです。